来日 1日目
4月17日(火)◆エマニュエルさん、いよいよ来日◆
『エマニュエルの贈りもの』プロモーションのため、遥かガーナから初来日を果たした、我らが主人公エマニュエル。 体調不良のため、予定より2日遅れての来日となってしまったのに加え、中部国際空港(愛知県)への到着便だった為、残念ながら当日、東京は汐留FSホールで行われたガーナ共和国の独立50周年を記念した本作の特別試写会に顔を出す事が出来ませんでした。 ガーナ大使ご挨拶
しかし、そんなことで諦める我々ではないのです! モダンテクノロジーを駆使し、SKYPE(インターネット回線を利用したテレビ電話)で名古屋の空港に到着したばかりのエマニュエルと汐留の試写会場をつなぐことに成功。 長時間のフライトで疲れきっているにもかかわらず、笑顔でメッセージを届けるエマニュエルの誠実な姿に感動しつつ、エマニュエルは自分の存在、自分の生き方を通して世界中の人と人を繋いでいく重要な役割を担っているのだと、あらためて実感するのでした。
明日からの取材を通して、彼がどのような体験談、世界観を我々に伝えてくれるのか、期待に胸を膨らませながら、新幹線に乗り込み、一路東京を目指すのでした。
また、丸山和也弁護士もお忙しい中、会場に駆けつけてくれました。

来日 2日目
4月18日(水)◆取材の合間に…エマニュエルさん、お寿司に挑戦!◆
来日2日目。初めての日本をゆっくり見て回る余裕もないまま、朝から取材でホテルにカンヅメ。しかも外はあいにくの雨で、表で写真撮影をすることも出来ません。時差ボケで重い瞼をこすりながら、一生懸命にインタビュアーの質問に答えるエマニュエルを見て、感心すると同時に胸が痛む我々です。 質問の中心はやはり、映画の中でも取り上げられているガーナにおける障害者の現状について、エマニュエルが達成した片足での自転車によるガーナ縦断という偉業について、そして今後の夢や目標についてなどですが、何度も同じ質問をされることに対しても、嫌な顔をすることなく、「自分のメッセージをより多くの人に届ける機会を与えられているんだから、頑張らなくちゃ!」と、あくまで前向き。つくづく頭が下がります。
取材の合間を縫って、1時間足らずのランチタイムでしたが、やはりここはひとつ日本に来たのだから・・・と、お寿司に挑戦してもらいました。
朝10時から始まり、最後の取材が終わったのが夜の8時。エマニュエルさん、本当にお疲れ様でした!・・・という事で、晩御飯は本人のリクエストでビビンパを食べるべく韓国料理の店へ。辛いものが大好きなエマニュエルは、ビビンパを平らげご満悦。お腹も一杯になったところでホテルに戻り、明日に備えてゆっくり休んでもらうことにしました。なにしろ明日もてんこ盛りなのです・・・

来日 4日目
4月20日(水)◆ガーナ大使館でレセプションとガーナチョコレート◆
今日も可哀想なことに、またまた終日ホテルにカンヅメで、時間刻みの取材に追われます。なかなか時差ボケが治らず(ガーナと日本の時差は9時間−ちょうど昼夜逆転なのです)、午後の時間帯になると睡魔と格闘するエマニュエル。こちらとしても、何とか気分転換をして目を覚ましてもらおうと、外での撮影を増やしたり、チョコレートを食べさせたり、必死です。
ちなみに余談ですが、エマニュエルは祖国の名前が付いた老舗チョコレート「GHANA」に感動至極で、毎日自ら食べるだけでなく、「国のみんなにお土産で持って帰りたい」と、大量購入するほどの気に入りぶりでした。レセプション会場にて
本日最後の取材を終えると、今回の来日も含め、本作品の日本公開において多大なご協力を頂戴している在日ガーナ大使館が、エマニュエルを歓迎するために開いて下さったレセプションに出席するため、六本木のガーナ大使館へ向かいます。アットホームな雰囲気の中、大使館関係者や在日ガーナ人コミュニティーが集い、エマニュエルも久しぶりにリラックスした表情で、大いに語り、触れ合い、楽しんでいました。
レセプション会場にてまたこのレセプションには、TVでもおなじみの丸山和也弁護士、高名な数学者であられる秋山仁先生など、この作品に共感した著名人の方々も駆け付け、夜遅くまでエマニュエルを囲んで様々な話に花が咲いていました。

来日 5日目
4月21日(水)◆竹下通りで、「あいのり」ヒデさんとの出会い。◆
今日は取材が午後からの1件のみ、という事で、午前中は買い物に繰り出すことに・・・。
『エマニュエルの贈りもの』に共感し、本作品の応援団長を引き受けて下さった、「あいのり」のヒデさんを訪ねて原宿は竹下通りに参上。ヒデさんは、「あいのり」で旅したアフリカの地に深く感銘を受け、現在はアフリカの民芸品やアクセサリーを扱うマサイマーケットというお店のオーナーとして活躍中。お店の周辺にはナント、ガーナ人の営む店もあるということで、早速散策に。クレープを食べるヒデさんとエマニュエルさん
マサイマーケットは、落ち着いた感じのとても素敵なお店で、エマニュエルも商品を手にとって、興味津々。お店を見させて頂いた後は、ヒデさんの声掛けで集まった、付近のお店で働くアフリカ各国の方々としばし歓談。ガーナ語や英語を交えて、エマニュエルも楽しそうに盛り上がっていました。その後、ヒデさんの案内で竹下通りをそぞろ歩き、原宿、そして竹下通りに来たならばコレしかない!・・・という訳で、お寿司に続き、今度は原宿名物(?)クレープに挑戦。あの独特の形状を、どうやって食べたら良いものか?と言った具合にしげしげと眺めながら、クレープと格闘するエマニュエルの姿は、何とも微笑ましい限り。何はともあれ、短い時間ながらもしっかり原宿を堪能したエマニュエルでした。ヒデさんと原宿を歩く
今日はまだまだエキサイティングなイベントが続きます。ヒデさんに別れを告げ、取材場所のホテルに戻り、雑誌のインタビューをこなした後は、NIKEJapanさんの御厚意で実現した、J-Leagueサッカー観戦に臨むべく、レッズこと浦和レッドダイアモンズの本拠地、埼玉スタジアムへ向かいます。川崎フロンターレとの大事な一戦とあって、スタジアムは5万人余の観衆で満員。スタンドはホームチームであるレッズの真っ赤な応援団で埋め尽くされ、凄まじい声援と共に、会場は熱気に包まれます。エマニュエルも、その雰囲気にいささか圧倒されながらも、大好きなサッカーとあって、興奮を抑えきれないといった様子。試合が始まると、座席から身を乗り出し、手を振り回して応援します。面白い事に、試合を楽しんだのはもちろんなのですが、エマニュエルの興味を捉えたのはむしろ、スタジアムの方でした。エマニュエルは、実に立派な埼玉スタジアムに感心至極で、これが国立ではなく、プライベート・・・つまりクラブ所有のスタジアムだという事に更に驚きを隠せない様子。「ガーナにもいつか、こんな立派なスポーツ・スタジアムを建てたい!」と、目を輝かせ、夢に胸を膨らませていました。

来日 6日目
4月22日(木)◆浅草観光と、エマニュエルさんの手料理◆
来日6日目にして、ようやくの終日オフ。昼前までゆっくり朝寝坊し、まずはある意味最も日本らしい街、秋葉原に繰り出します。
現在暮らしている村では、電力の供給が行き届かず、停電や電力不足に悩んでいるそうで、村の人々のために発電機を買って帰りたいというエマニュエルのリクエストに答えるべく、ポータブル発電機を求めて方々探し回りましたが、残念ながらちょうど良いものが見つからず、断念することに。秋葉原の人混みと、所狭しと建て込んだ電気店から大音響で流れる呼び込みのアナウンスに目を丸くするエマニュエル。
とりあえず一旦静かな所に退散しよう、ということで昼食を取る場所を探して少しドライブすると、エマニュエル自ら「ここで食べよう」と示した先は、なんと某有名チェーン店の牛丼屋さん!何故かしら妙に慣れた様子でメニューの「牛丼(並)」を指差し、お箸を使って器用に平らげる姿は何とも不思議であると同時に圧巻。
そんなお昼御飯の後は、日本に来たからにはどうしても日本らしい場所を見て欲しいと、浅草に向かいました。かの有名な雷門から仲見世を歩いて浅草寺の本堂に向かう中、エマニュエルの持ち前の好奇心に火が点きます。目に入るもの全てが興味の対象、と言った具合に、「あれは何?」「これはどんな意味を持っているの?」と、質問攻めに我々もたじたじです。本堂に入る前には、ちゃんと厄払いの御香の煙をかぶり、ご本尊の前でお賽銭を投げ、手を合わせて祈るエマニュエルの表情は、真剣そのもの。祈り終わるとすぐさま、おみくじに目を留め、「あれは何?」。日本式の占いのようなものだと説明すると、「やってみたい!」と言うので、やり方を教えてエマニュエル人生初のおみくじに挑戦です。結果は“半吉”。内容を解説するのにまたまた四苦八苦しましたが、おみくじも含め、浅草を相当気に入った様で、我々としても嬉しいと同時に、日本人としてなんだか少し誇らしい気持ちになりました。
昨日までの過密スケジュールで疲れが出たのか、はたまた浅草で少しはしゃぎ過ぎたのか、車に乗り込むやいなや、寝息を立てて眠りにつくエマニュエル。少し休んでもらおうと、一旦ホテルに引き上げ、しばし休憩。
今夜は、この映画のプロモーションやイベント等でご協力頂いてる、(有)リリオの仁地氏ご夫妻のお宅を借りて、エマニュエル日本最後の夜を祝うべく、ささやかなホームパーティを開くことになっており、エマニュエルも手料理を振舞いたいと意気込んでいます。 夕刻、ひと眠りしてすっかり元気を回復したエマニュエルと、いざスーパーに買い出しに。何を作ってくれるのか想像もつかず、今度は逆に我々が興味津々で、エマニュエルの後をくっついて店内を周ります。トマト、マッシュルーム、玉葱、豚肉・・・これはカレーか何かかな?と思いきや、粉唐辛子、そしてピーナツバターと続き、まったく検討がつかなくなる我々をよそ目に、涼しい顔で買い物を続けるエマニュエル。そしてお家に着くなり、手際よく調理をすすめ、とっても美味しいガーナ風シチューを作ってくれました。wiiをするエマニュエルさん
お腹がいっぱいになった後は、Wiiのテニスやボクシングと言ったスポーツゲームで我々相手に白熱の対戦を繰り広げ、大盛り上がり。夜遅くまで、日本最後の夜を楽しく過ごしたエマニュエルと我々でした。